突然のモッズ・ブームの火付け役【日本が愛した洋楽ヒット #14】ヒップスター・イメージ/メイク・ハー・マイン (1965)

メイク・ハー・マイン (Red Vinyl)(限定盤)[Analog]

ヒップスター・イメージ/メイク・ハー・マイン (1965)
Hipster Image-Make Her Mine

1999年にリーヴァイスのCMに使用されて一躍注目を浴び、日本で突然のモッズ・バンド・ブームが巻き起こる(まあ局地的なものだけど)きっかけとなった曲。細ボイン女優のジェニファー・ラヴ・ヒューイットが出演したクールなCMは、ジーンズよりも上半身に目が入ってしまうきらいはあったものの、日本人男子が食いつき、使用されたこの曲はCDシングルとして国内発売されるまでにブレイクした。

イギリスの5人組のビート・バンド、ヒップスター・イメージは、1965年にシングル「キャント・レット・ハー・ゴー/メイク・ハー・マイン」でデビューしたもののまったく売れず、このシングル1枚のみで消えたバンドだった。

それが34年後にCMで使われ、日本で突然CDシングルが再発されたのだから、何がどうなるかわからないものだ。

前年にDECCAから発売されたコンピレーション『The Mod Scene』にこの曲が収録されているので、リーヴァイスのCM制作者はたぶんこのアルバムを聴いたのだと思われる。

CMの影響でこのコンピレーションも日本で国内発売される運びになり、当時はまあまあ売れたのではないかと思う。何しろわたしも買ったほどだ。予想以上に良い内容のうえ、ほとんどが知らないバンドばかりで、新しい発見だった。好評だったのか、第2弾まで出た。わたしはそれも買った。

2004年には上野樹里をブレイクさせたあの素晴らしい映画『スウィングガールズ』でも劇中で「メイク・ハー・マイン」を演奏するシーンがあった。

(Goro)