≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その376
Primal Scream – Higher Than the Sun
今でも覚えているけど、当時の音楽誌のインタビューでフロントマンのボビー・ギレスピーがまもなく発売される新曲について「”アナーキー・イン・ザ・UK”以来のシングル」と豪語したのが、この曲だった。
前作(2nd)でストゥージズのようなサウンドのガレージロックに移行した彼らだったので、われわれはもちろん最高のパンクロックを大いに期待したものだったが、しかし発表されたこの「ハイヤー・ザン・ザ・サン」のあまりの斬新さというか異形の姿にわれわれは大いに面喰らい、戸惑い、苦笑いしたり、そっと席を外したり、滑って転んだりしたものだった。
あの大いなる1991年の、間違いなく最大の問題作であった。
当時はなにを目指してるものなのかもわからないし、ロックでもないように聴こえて、この曲を表現する言葉も見つからなかった。
でもレディオヘッド以降は変テコな異形のロックもあたりまえになり、いま聴けばそんなに変わった曲でもない、ちょっとキモかわいいぐらいのことだろう。
それでもやはりこのオリジナリティは凄かった。
あの1991年を代表するナンバーのひとつであり、プライマルの数々の名曲の中でももっともオリジナリティにあふれたものと言えるかもしれない。
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