No.432 ジャニス・ジョプリン/コズミック・ブルース (1969)

Got Dem Ol Kozmic Blues Again Mama (Exp)
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その432
Janis Joplin – Kozmic Blues

ジャニスの2枚目のアルバム『コズミック・ブルースを歌う』に収録された曲。
アルバムは全米5位の大ヒットとなったが、シングルとしては41位どまりだった。

遺作となった3rd『パール』はほとんどロック・クイーンの貫禄だけど、このアルバム『コズミック・ブルース』はブラスも入って、当時のオーティスやアレサ・フランクリンなど、アトランティックレコードあたりのソウルアルバムのようだ。『パール』もいいけど、わたしはこのアルバムも好きだ。

この曲はジャニス・ジョプリンとガブリエル・メクラーの共作となっている。
歌詞はジャニスの心の叫びのようだ。

時は流れ、友は去っていく
わたしは理由もわからないまま生き続ける
必死で夢をみて、頑張っても
孤独な日々は続く
25歳になったけど何ひとつ変わらない
子供の頃からなにも変わらない

でもわたしはあきらめない
何も変わらないはずはがない
必ず変えて見せる
死ぬまで心の火を燃やし続けるの
(written by Janis Joplin, Gabriel Mekler)

ジャニスのイメージはとにかく”孤独”だ。

彼女のドキュメンタリー映画『JANIS』(1974)に、今でも忘れられないシーンがある。
子供の頃から仲間外れにされていたと告白した後、スターになった彼女は地元に帰り、精一杯おしゃれをしてとても嬉しそうに「今から同窓会に出席するの」と語っていた。
しかし、その同窓会が終わった後で再びカメラの前で「うーん…やっぱりみんなの中に入っていけなかった…」と彼女は語った。あのときの、成功したロックスターとは思えない、寂しい表情が忘れられない。

彼女はホールディングカンパニーのヴォーカリストとしてデビューしたが、彼らとの関係も長くは続かず、アルバムごとにバンドを変えている。
仕事でも孤独だったし、そして最期もひとりぼっちで、この世に別れを告げた。

ロックが好きな奴なんてだいたいが、他人に心を開いて繋がることが苦手な、寂しいやつが多いに違いない。わたしもそのひとりだ。
ジャニスはまるでその象徴のような、孤独なソウルクイーンなんだと思う。
だから男女問わず、ロックファンに共感され、いつまでも愛され続けるのだろう。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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