【映画】『ブルース・ブラザーズ』(1980 米)★★★★★

ブルース・ブラザース [Blu-ray]

【音楽映画の快楽】
The Blues Brothers

監督:ジョン・ランディス
主演:ジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイド

ロック・ファンならこの映画を愛さない人はいないだろう。

レイ・チャールズやジェイムズ・ブラウン、アレサ・フランクリンなど、R&Bの大物ミュージシャンから、伝説的なブルースマンのジョン・リー・フッカー、ブルース・ブラザーズ・バンドのメンバーとしてスティーヴ・クロッパーやドナルド・ダック・ダンなど、知る人ぞ知るミュージシャンたちが続々と登場する。当時はYouTubeもビデオもない時代、そんなミュージシャンたちが動いている姿を見るだけで大興奮していたものだった。

それになによりも、この映画全体がブルースやR&B、ロックンロールへの熱烈なリスペクトを感じるからだ。
残念ながら物語の中のカントリー・バンドは敵になってしまったけれど、それもブルース・ブラザーズにとっての最大のライバルへのリスペクトを込めたユーモアだろう。

今回、30年ぶりぐらいで見返したが、今見ても面白い。そしてカッコいい。

わたしはお笑い王国ニッポンで生まれ育ち、特に『M-1グランプリ』がスタートした21世紀はお笑いの進化・深化がものすごいことになっているので、それに比べるともう何周も遅れてるアメリカン・コメディなんかで笑うことは滅多にないのだけれど、これは別格的に面白い。

演奏シーンやミュージカルシーンはものすごいクオリティで演じられ、ド派手な爆破やカーチェイスなどのアクションシーンは西部警察など目じゃないほど容赦なく、まさに爆発的な面白さだ。

アクションとユーモアとミュージカルシーンのバランスが最高で、そのどれをとっても他の映画を寄せ付けない素晴らしさだ。
名作なんて腐るほどあるハリウッド映画でも、これほどクールな映画は滅多にない。