ハーダー・ゼイ・カム/ウィリー・ネルソン(2005)

Countryman

【カバーの快楽】
The Harder They Come – Willie Nelson

この曲は同名の映画の主題歌としても世界的に知られており、レゲエ初期の大名曲だけあって、多くのアーティストがカバーしている。
米カントリー界の生ける伝説、ウィリー・ネルソンもこの曲をカバーしている。

2005年に発売されたウィリー・ネルソンの53枚目(!)のアルバム、『カントリーマン(Countryman)』は、さすがに53枚もアルバムを出しているとやることもなくなってくるのか、なんと全編レゲエのアルバムだ。このカバーはそのアルバムからのシングル・カットである。

カントリーとレゲエを融合するというまさかの荒ワザに驚かされるが、これがなかなか良い。ウィリー・ネルソンのよく響く説得力のある歌声も健在だし、なんだか心に沁みるアレンジだ。

この曲の世界観をややソフトに普遍化したようなPVも良い。
ラストで、集まった投げ銭を、子供たちによる万引きの被害に遭ったお店のおばちゃんに渡しに行くという、心憎いストーリーにもなっている。

それにしても、カッコいい男はじいさんになってもやっぱりカッコいいな。

↓ ジミー・クリフのオリジナル。