【カバーの快楽】
The Who – Heat Wave
The Who – Heat Wave
いやー、クソ暑いな。
わたしの子供時代は30度と聞いたら大変な暑さだと思ってたけれども、今は40度までいってももう驚かなくなってきてる。えらい時代になったものだ。
こんなときは、この滅多にない暑さがなんだか貴重で楽しいものに思えてくるようなこの曲「熱波」を聴いてみる。
モータウンのガールズ・トリオ、マーサ&ザ・ヴァンデラスが1963年に発表し、全米4位となった大ヒット曲の、ザ・フーによるカバーだ。
わたしもこの曲はザ・フーの2ndアルバム『ア・クイック・ワン(A Quick One)』で知ったけれど、最初はこのアルバムの中でいちばんザ・フーらしい曲だと思ったものだ。アルバムのハイライトだと思ってたけれども、カバーだった。
この曲はその後もロック・アーティストたちに好まれ、多くのカバー・バージョンを生んだが、このザ・フーのものが最初のカバーだろう。さすがは当時最新のR&Bを聴いていたモッズらしい。
涼し気にも聴こえるロジャーのヴォーカルに、よってたかってひび割れた爆音を浴びせかけるような騒々しいカバーだ。最高のバンドだな。
↓ マーサ&ザ・ヴァンデラスのオリジナル。