フランク・ブラック/頭痛(1994)

Teenager of the Year

【90年代ロックの快楽】
Frank Black – Headache

ピクシーズ解散後、フロントマンのブラック・フランシスは、フランク・ブラックと改名して、ソロ・アルバムを制作する。ちなみに本名はフランクでもフランシスでもブラックでもなく、チャーズ・マイケル・キットリッジ・トンプソン4世という歴史上の人物のような名前だ。

この「頭痛」は2ndソロ・アルバム『ティーンエイジャー・オブ・ジ・イヤー』からのシングル・カット。
ジャケットはもう、なにが言いたいのかよくわからないが、フランクなブラックのユーモアなのかもしれない。さすがに買うのが恥ずかしかった。ロック史上、最も非商業主義的なジャケットと言えるかもしれない。

音楽性はピクシーズ時代よりもポップでキャッチーであり、ピクシーズ時代のラウドなギターや気の触れたような絶叫は影を潜め、アコギ・サウンドや口づさみたくなる「歌」にあふれている。

この曲はビーチ・ボーイズのカバーだけれど、彼のソロ・シングルの中でわたしはいちばん好きだ。