【ブルースの快楽】
Muddy Waters – Hoochie Coochie Man
Muddy Waters – Hoochie Coochie Man
どうやら「Hoochie」というのが男性器で、「Coochie」というのが女性器のことらしい(goro調べ)。
「おれが生まれる前、ジプシーの女がおふくろにこう言った。生まれてくる赤ん坊はきっと、女という女を悶絶させる男になるよ、と。そうさ、このおれがそのフーチー・クーチー・マンだ」
そんなお下品極まりない内容で、タイトルはそのままマディの異名となった代表曲だ。
マディ・ウォーターズ・バンドのベーシストで、チェス・レコードの屋台骨を支えた名ソングライター、ウィリー・ディクスンの作である。
彼は元ヘヴィー級のボクサーだったそうだが、この曲もまさに、ブルース界のヘヴィー級チャンピオンみたいなド迫力の名曲だ。
また、この曲は初めてフルバンドで録音されたシカゴ・ブルースのクラシックなのだそうだ。
張りつめた緊張感の中で行う「だるまさんがころんだ」みたいな、半小節ずつ全合奏と全休止を繰り返すパターンはディクスン師の偉大な発明だろう。当然ながら、その後このパターンはパクられまくることになる。
米R&Bチャート3位と、マディにとってのチャート最高位となった大ヒット曲だ。