アリス・クーパー/オンリー・ウィメン・ブリード(1975)

Welcome to My Nightmare (Ogv) [12 inch Analog]

【70年代ロックの快楽】
Alice Cooper – Only Women Bleed

1973年まで、「アリス・クーパー」という名前はバンド名でもあったのだけど、バンドが解散してソロのアリス・クーパーとして初めて発表したのがこの曲だった。全米12位、カナダで1位のヒットとなった。

それまでのアリス・クーパーのイメージを覆すような美しいバラードで、「男は酒を飲み、家に帰らず、ときどき君を殴る。君は男を喜ばせ、夕食を作り、できることはなんでもする。君が探しているのは休息だけど、男は君の髪を灰色にしていく。いつもひとりで泣き、血を流しているのは女たちだけなんだ」と、女たちが男から受ける理不尽で虐待的な結婚生活について歌ったシリアスな曲だ。

わたしも怠惰な男には違いないので、そう言われるとぐうの音も出ない。
もっと稼ぎがあった頃はもう少し堂々としていられたものだが、たいした稼ぎもないくせに、休みの日に家でなにもせずゴロゴロしているのも、もしかすると静かなDVなのかもしれない。気を付けよう。

それにしても、あの悪の化身みたいなメイクとこの優しい歌のギャップが凄いが、ギャップがあるから逆に説得力があるのか、やっぱりそんなわけないのか、そこのところはよくわからない。

こんな内容の歌なのに、当時はフェミニズム団体から抗議を受けたそうだ。
その理由が、タイトルの「Only Women Bleed」というのが月経を連想させるからということで、レコード会社はシングル・カット時にタイトルを「Only Women」に変更したという。

うーん、世の中、気を付けないといけないことがたくさんあるようだ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする