No.086 ダイナソーJr./ザ・ワゴン (1990)

Green Mind
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その86
Dinosaur Jr – The Wagon

起きてるのか寝てるのかわからないような覇気のないダイナソーJrのフロントマン、J・マスシスは、当時MTVでヘビロテだった派手なスーパー・ロック・グループたちとは真逆の存在だったが、ひとたびギターを手にすればそのパワフルな楽曲と轟音ギターで他を圧倒するギャップが面白かった。

この曲は彼らのメジャーデビュー盤となった4thアルバム『グリーン・マインド』からのシングルカットで、たぶんダイナソーJrのシングルの中ではいちばん売れたのではないかと思う。彼らの代表曲だ。
この曲を初めて聴いたときから、彼らが大好きになった。

その切迫感もスゴいスピード感と、通常生活テンションみたいなヴォーカル、そして異常テンションMAXな轟音ギターを組み合わせて、なぜかメロディアスで爽快な楽曲になるのが衝撃的だった。
ドライヴには最高の曲だけど、ついついスピードを出しすぎてしまう。

この動画ではやけにメンバーの数が多いが、当時はJ・マスシスとベースとドラムの3人だけだったはずだ。
TV出演だからということで、きっとまたふざけて友だちを呼んだのだろう。
そんなことばっかりする。

92年の来日時も3人だけだった。
わたしは名古屋のライヴハウスで彼らを見ることができた。
この動画よりももうちょっとデブになっていたJはステージの左隅にずっと立ったまま、派手に動くこともなく、顔もずっと貞子みたいに長い髪で覆われたままよく見えなかった。

それでも演奏はめちゃくちゃパワフルで、ステージ前でわれわれ聴衆はそのスピード感と轟音に圧倒されながら洗濯機の中の衣類みたいにぐるぐると回っていた。コケそうになるとだれかが助けてくれる。
あんなにバカみたいなテンションで楽しんだライヴも滅多にない。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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