オーティス・レディング/ペイン・イン・マイ・ハート(1964)

ペイン・イン・マイ・ハート

【夜のロック】その4
Otis Redding – Pain in My Heart

1964年のデビュー・アルバム『ペイン・イン・マイ・ハート』のタイトル曲。

作者はNaomi Nevilleとなっているが、これはアラン・トゥーサンの変名らしい。

オーティスの3枚目のシングルで、当時オーティスは23歳なのだけど、すでに老成したような渋さや説得力を感じる。若造なのに、貫禄十分である。


オーティスの声だけでなく、わたしはこのなんだか真っ暗闇みたいなサウンドも好きだ。

重量感あふれるベースが闇を揺らし、ギターが線香花火のように小さな光を放ってチロチロと音を立てる。

ドラムはごつごつしたリズムを刻み、眠たげな馬のようにホーンがいななく。

バラードを歌うオーティスは闇の中でずっとなにかを探すように、手探りをしながらさまよっているようだ。


この曲でいわゆる「ディープ・ソウル」と言われるものが誕生したとわたしは思っている。

「ディープ・ソウル」とは主に米南部の、ブルースやゴスペルの影響を受けたスロー・バラードや、ミディアムテンポのソウル・ミュージックのことだ。

わたしは、熟れすぎた果実みたいなディープ・ソウルを真夜中に聴くのが大好きなのだ。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする