≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その276
Peter Gabriel – Red Rain
その昔はジェネシスというブログレッシヴ・バンドを率いたピーター・ガブリエルが、脱退してソロになってからの5作目のアルバム『SO』は、そのポップで作り込まれたサウンドと、完成度の高いPVなどのおかげで(世はMTV全盛時代だ)、世界中の人にジェネシスを忘れさせるほどの大ヒットアルバムとなった。
この「レッド・レイン」はそのアルバムの冒頭を飾る曲である。
他にもケイト・ブッシュとのデュエット「ドント・ギヴ・アップ」も捨てがたいし、ピーガブ(正式な略し方です)最大のヒット曲「スレッジ・ハンマー」もあるしと迷ったけど、やはり単純にわたしがいちばん最初に好きになった「レッド・レイン」を選ぶことにした。
それまでのアルバムに顕著だったブラジルやアフリカなどのワールド・ミュージックからの影響もうまく消化されてエンターテインメント・ポップスとして成立している。
「スレッジハンマー」などはバブル時代の、大都会の夜景を見下ろす高層ビルの一室で毎夜開かれるパーティーでセレブたちが鼻からコカインを吸いこみながら聴くのにピッタリな曲だが、この「レッド・レイン」はまだもう少しロックの生臭さやオシャレじゃない部分が残っている気がして好きなのかもしれない。
※個人の偏見による感想です。