No.289 ザ・クランベリーズ/ゾンビ (1994)

No Need To Argue [12 inch Analog]
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その289
The Cranberries – Zombie

クランベリーズは1992年にデビューした、アイルランドのバンドだ。
この個性的な女性ヴォーカル、ドロレス・オリオーダンの存在感と声の力が圧倒的である。

見た目は革命戦士みたいでまったく可愛げはないものの、しかしその声は魔力を帯びたようで、なにか催眠効果でもあるのかのように、聴いているだけでちょっとした快感を覚えるほどだ。
ほんとにもう少し愛嬌でもあれば「天使の歌声」とまで言いたいところだ。
まあ天使と言っても、ボンデージスーツに鞭を持った天使といったところだけど。

北アイルランド戦争を題材にした激烈なこの「ゾンビ」のインパクトは凄まじい。
初めて聴いたのはインディーズのコンピCDだったけれど、曲もいいけど、その美しくも力強い、切れ味鋭いヴォーカルに驚愕した。

結成当時のクランベリーズは男性ヴォーカルだったのだが、彼が脱退するときに友達の女の子を連れてきてオーディションをさせたと言う。それがこのドロレスだった。
もしもわたしがバンドのメンバーなら、そのオーディションの瞬間に世界を制覇したと思ったに違いない。

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