ゼム/グロリア(1964)

ゼム・ファースト~アングリー・ヤング・ゼム

【アイリッシュ・ロックの快楽】#1
Them – Gloria

アイリッシュ・ロックと言っても、これから紹介していくアイルランドのアーティストたちに特に共通した音楽性があるわけではない。みんな、まったくのバラバラである。
逆に、やたらと個性が強いということが共通している、とは言えるかもしれない。

そんな、クセがすごい唯一無比のアイリッシュ・ロックのアーティストたちによる、とくにわたしが好きな曲を、このシリーズで取り上げていこうと思う。

ゼムは北アイルランドのバンドで、ヴァン・モリソンを中心にして、1964年にデビューした。

たぶん1年先輩のストーンズの影響を受けたと思われるブルース・バンドとして、マディ・ウォーターズの「ベイビー・プリーズ・ドント・ゴー」のカバーでシングル・デビューした。
そB面だったのがこのヴァン・モリソンのオリジナル、「グロリア」だった。

それにしても64年でこれはかなり画期的な曲だ。
19歳にしてすでにヴァンの天才が爆発している。シビれるほどカッコいい。
この曲が、初めて世界に知られることになったアイリッシュ・ロックの名曲と言えるだろう。

75年にはパティ・スミスがカバーして、ニューヨーク・パンクを代表するナンバーにもなった。

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