No.202 ハンク・ウィリアムス/泣きたいほどの淋しさだ (1949)

Anthology
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その202
Hank Williams – I’m So Lonesome I Could Cry

ハンク・ウィリアムスの代表曲で、数多くのアーティストにカバーされた名曲だ。

エルヴィスの寂しげで情緒豊かな名唱やカサンドラ・ウィルソンの深い美しさを湛えたバージョンなんかもあるけど、わたしはハンク・ウィリアムスJr、つまり息子のバージョンがとても好きだ。
とくに趣向を凝らしたことはしていないけど、ごくごく自然にこの歌の魅力を引き出している印象だ。
お父さんのオリジナルより好きかもしれないけど、ここはやはり敬意を表してお父さん本人のバージョンを選ぼう。

先日、ハンク・ウィリアムスの生涯を描いた2015年の映画『アイ・ソー・ザ・ライト』を先日DVDで観た。

ロックの父と呼ばれる伝説のシンガーの成功物語や数々のヒット曲の誕生秘話、などという楽しく華やかなエピソードはやや少なめで、どちらかというと悲しみと苦悩に満ちた短い生涯を描いた、重く、シリアスな映画だった印象だ。

ミーハーなわたしとしては彼の曲が再現されるシーンがもっと見たかったが、決して栄光だけではない、模範的な人格者でもなかった彼の苦悩に満ちた人生がよくわかり、この曲のような深い悲しみに満ちた曲がよりリアリティをともなって聴こえてくるようにもなった。

映画の中のハンク・ウィリアムスはこんなふうに言う。

「だれもが闇を抱えて生きている。やりきれない怒り、悲しみ、後悔、…僕がすべて歌にするよ」

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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