【映画】『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』(2014 米)★★★★☆

ラブ&マーシー 終わらないメロディー [Blu-ray]

【音楽映画の快楽】
Love & Mercy

監督:ビル・ボーラッド
主演:ジョン・キューザック、ポール・ダノ
音楽:アッティカス・ロス

ビーチ・ボーイズのメンバーで、数々の名曲を書いたバンドの中心人物、ブライアン・ウィルソンの60年代の活躍と、絶頂期での精神の崩壊、その後の没落を描いた物語。

60年代アメリカン・ポップスのトップランナーのビーチ・ボーイズだったが、ブライアン・ウィルソンは体調の悪さを理由にコンサートツアーには参加しなくなり、1人スタジオにこもって実験的なアルバムを作るようになる。

そうしてできた『ペット・サウンズ』は、それまでの路線と違い過ぎたことから、メンバーに受け入れられず、ブライアンは孤立する。そしてますます彼はドラッグに頼るようになり、精神に異常をきたし、第一線から退いていくことになる。

そして80年代には悪徳医師にカモにされて薬漬けにされ、不正に搾取されることに。
命だけは落とさずに済んだから良かったものの、こんな状況で生き延びたのが奇跡と思えるほどだ。
ロックの歴史に大きな影響を与えた名曲の数々を生んだ天才が、これほど不遇な半生を送らなければならなかったことに憤りを通り越してもう、泣けてくる。

あの名盤『ペット・サウンズ』の録音風景がまた興味深かった。
天才なのか狂人なのかわからない発想で名作を創り上げていく。
わたしは正直、アーティストの伝記映画では、恋愛沙汰もドラッグも奇行のエピソードもどうでもいいので、作品を創っていく過程や当時の状況を再現したものを観たいと常々思っているのだ。

残念ながら、そんな映画は滅多になくて、だいたいが女子とのイチャイチャや組んずほぐれつみたいなことばかりを熱心に描くものである。

それ、興味ないわぁ。