【映画】『ランナウェイズ』(2010米) ★★★☆☆

ランナウェイズ (字幕版)

【音楽映画の快楽】
The Runaways

監督:フローリア・シジスモンディ
主演:クリステン・スチュワート、ダコタ・ファニング

70年代後半に活動した、当時はまだメジャーな存在では皆無だった女性メンバーだけのロック・バンド、ザ・ランナウェイズの結成から解散までを描いた音楽伝記映画。

映画の終わりの方で、ランナウェイズを育てたプロデューサーのキム・フォウリーが「ランナウェイズはコンセプト・ロックの失敗作だ」と自嘲気味に語ったように、サクセス・ストーリーというよりは、しくじりストーリーのようなテイストで、ランナウェイズの奇跡のような一瞬の成功と、当然のように訪れた崩壊が描かれている。

まあそりゃそうだ。
映画の冒頭にも出てくるように、昨日までシンナーを吸っていたような15~6歳の少女たちを見た目重視でかき集めて作ったバンドだ。風俗のバイトだってそんなに続かないだろう。

史上初のガールズ・ロック・バンドなのだから、もうちょっとていねいにフォローして、成功させてあげてほしかったとも思わないでもない。
あんないたいけな少女たちに、薬や酒を与えて下着姿で歌わせて、篠山紀信にエロい写真を撮らせ、家族にも会わせずに海外ツアーに連れ回すなんて。
ロックンロール・ビジネスなんてそもそもそういうものかもしれないけど、あらためて最低だなあと思わずにはいられない。

そんなゲスい話の映画なので、われわれの期待するガールズ・バンドへのゲスい興味をそそるエピソードもふんだんに盛り込まれている。

ジョーン・ジェットとメンバーとのレズビアン的な関係や、ジョーンがサンディにシャワーを使ったマスターベーションの仕方を教えたり、ライブ会場のトイレでローディーとシェリーがヤってたり、飛行機内のトイレでクスリを大量に摂取したりなど、十代の女の子たちがやってたと思うとちょっと笑えないぐらいのことだけれども、スキャンダラスな内容を期待する方にはお薦めだ。みんな可愛いし。

あらためてロックンロールっていうのはつくづくバカな世界だ。
それを喜んで聴いてるわれわれも、とことんバカだな。

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