ダイナソーJr./タイニー(2016)

Give a Glimpse of What Yer Not [12 inch Analog]

【21世紀ロックの快楽】
Dinosaur Jr. – Tiny

2016年に発表された、ダイナソーJr.のアルバム『ギヴ・ア・グリンプス・オブ・ホワット・ヤー・ノット(Give a Glimpse of What Yer Not)』からのシングル。

30年前の『グリーン・マインド』の頃とまったく変わらない、ダイナソーJr.のイメージそのものの曲だ。

1度聴いただけで口づさめるポップなメロディとヘヴィなサウンド、のたうたまわる恐竜のようなギター・ソロ、豪快で疾走感あふれる曲だ。
ドライヴ・ミュージックにもぴったり。
またひとつダイナソーJr.の大好きな曲が増えた。

ベーシストのルー・バーロウは言う。
「たとえば俺がガキのころ大好きだったラモーンズにはラモーンズ以外のサウンドを鳴らしてほしくなかった。それは今のダイナソーJr.にも共通している思いなんだ。俺たちにとってはフォーミュラにこだわるのは悪いことではなく、バンドの力強さだと思ってる」

まったくその通りだ。
ダイナソーJr.にはちゃんと唯一無比のオリジナリティがあるのだから、われわれはいつもそれを聴きたいのだ。

そう言えばこの曲はそもそもラモーンズに似てるな。ラモーンズにギター・ソロを追加したぐらいの感じだ。

昔とまったく変わらないダイナソーJr.の新曲を聴けるなんてとても嬉しかった。
なんかアルバムごとにコンセプトやスタイルを変えたり、音楽性を進化させなきゃいけないなんて、大昔の天才みたいな人たちのバンドはそうだったらしいけれど、われわれには関係ない話だ。ダイナソーJr.はずっと同じでいい。

そして先日、彼らの4年ぶりのニュー・アルバムが完成したという情報もあった。
発売日はまだわからないけれど、これも楽しみだな。

またいつもとまったく同じダイナソーJr.を期待しよう。

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