【60年代ロックの快楽】
Fats Domino – Walking to New Orleans
Fats Domino – Walking to New Orleans
1960年のシングルで、全米6位、全英19位のヒットとなった、これも歩く曲だ。
彼の3連符のニュー・オーリーンズR&Bは、のんびりゆっくり、季節の変化なんかを探しながら散歩するのにぴったりの速度だ。
この曲を書いたのはボビー・チャールズというシンガー・ソングライターだ。
彼はハンク・ウィリアムスなどのカントリー・ミュージックで育ったが、15歳のときにファッツ・ドミノが歌うのを見て「人生を永遠に変えられた」と言う。
ファッツがチャールズの曲を録音したのが縁で、彼を自宅に招待した。でもチャールズは車を持っていなかったため、歩いてニュー・オーリーンズのファッツの家まで行くことになり、その途中で思いついたのがこの曲だったという。
少年時代からの憧れのファッツの家に着いて、ピアノを弾きながらこの曲を歌って見せると、ファッツは大いに気に入ったそうだ。
ほとんどカントリー・ソングとも言えるこの曲は、もともと少し鼻にかかったようなカントリー風の歌い方もするファッツ・ドミノにはピッタリの曲だ。
ニュー・オーリーンズ交響楽団による哀愁のあるストリングスもまた良い。
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