チャック・ベリー/ジョニー・B・グッド (1958)【’50s Rock Masterpiece】

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【50年代ロックの名曲】
Chuck Berry
Johnny B. Goode (1958)

チャック・ベリーは、1950年代に〈ロックンロール〉を創造して世界に広めた、われわれロックファンにとっては創造主のようなものだ

才能にあふれ、やんちゃでユーモアに富んで、傲慢でモテモテで、信じられないぐらいパワフルな、とても人間臭い創造主だった。

この「ジョニー・B・グッド」はチャック・ベリーの代表曲であり、われわれの世代にはロックンロールと言えばまずこの曲をイメージするぐらい、ロックンロールのシンボルみたいな曲だった。

このシンプルな音楽は今聴いても圧倒的に素晴らしい。
エレキギターはこの曲を弾くためにあるかのように音が生き生きと輝いているし、最初から最後までハイテンションのヴォーカルは、当時の熱狂が伝わってくるほど生々しい。
60年前のロックンロールのシンボルは、少なくともわたしにとってはまったく色褪せずに輝き続けているように聴こえる。

読み書きも満足にできないが、ギターだけは「鐘を鳴らすように」弾く田舎の少年。その母親が、息子は今にきっとスポットライトを浴び、大勢の人が彼の演奏を観に来る大スターになるはずだと予言する。チャック・ベリーの自伝的な要素も入った歌詞だ。ロックスターについて歌った、史上初めての歌と言われている。

ロックンロール、そしてロックは、これまで何百年と続いてきた西洋音楽の歴史の中で、最も多くの人々が熱狂し、愛した音楽だろう。

自らが創造したロックンロールが子供たちや孫たちの世代に受け継がれ、世界中で熱狂的に愛され、人々の人生を幸福なものに変えてきたこの60年間を、チャックはどう見つめていたのだろう。彼は世界中のどんな偉い人たちにもできなかったことをやってのけたとわたしは思う。

2017年に彼はこの世を去った。
90歳まで生きて大往生したロックンロールの創造主に、心からのスタンディングオベーションを捧げたい。

↓ 「ジョニー・B・グッド」のあの有名なイントロは、ルイ・ジョーダンが1946年に発表した「エイント・ザット・ジャスト・ライク・ア・ウーマン」という曲のイントロを拝借したものだ。このギターを弾いているのはカール・ホーガンというギタリスト。ロックンロールは、われわれが名前も知らない様々なオリジネイターたちの手によって積み重ねられてきたのだ。

(Goro)

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