No.404 チャック・ベリー/メンフィス (1959)

The Best of Chuck Berry
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その404
Chuck Berry – Memphis Tennessee

エルヴィスやロイ・オービソン、アニマルズ、フェイセズなど多くのアーティストがカバーしたこの名曲は、1959年発売のチャック・ベリーのシングル「バック・イン・ザ・USA」のB面曲だ。
わたしは最初は単純にこのシンプルなメロディが気に入ったのだけど、歌詞の意味を知ってますます好きになった。

交換手さん、テネシー州メンフィスにつないでよ
僕に連絡してきた人を探してくれないか
誰が電話をくれたのかはわかってる
叔父さんが彼女の伝言を壁にメモしてくれたからさ
(written by Chuck Berry)

男が電話の交換手に、メンフィスにいるマリーにつないでくれ、と切々と頼む言葉だけでできている歌詞だ。
これだけでも変わった歌詞であるが、最後にさらにグッとくるオチがつく。

交換手さん、お願いだから助けてよ
彼女が恋しくてたまらない
一緒にいられるだけでいいのに
僕ら二人は彼女の母親に引き裂かれてしまったのさ

マリーと手を振って別れたとき
彼女の頬には涙が流れていた
マリーはまだ6歳だよ
交換手さん、お願いだから
テネシー州メンフィスの彼女につないでよ
(written by Chuck Berry)

許されない恋で離れ離れになった彼女への想いを歌ってるのかと思いきや、離婚して別れた娘のことだったという、これまたなんともせつないオチにグッとくる。

ジョン・レノンがチャックのことをロック史上最高の詩人だと讃えたのもよくわかる、素晴らしく味のある歌だ。

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コメント

  1. ごろー より:

    オリジナル
    そうですね。
    まずブリティッシュ・ビート・バンドたちがチャック・ベリーの真似をして、さらに次の世代はそのビートルズやストーンズの真似をして、とチャック・ベリーの真似の真似の真似の真似の…と綿々と続いて現在に至るわけですね。

  2. フー太郎 より:

    チャックがいなかったら
    チャックは一つのスタイルどころが、ある種のギターミュージックの創始者といっても差し支えない位のお方だと思います。黒人や白人、黄色人種とか小さい事に思える位チャックがもたらしてくれた功績は計り知れないと訃報が届いてからつくづく実感しました。