グレイトフル・デッド/トラッキン(1970)

American Beauty

【70年代ロックの快楽】
Grateful Dead – Truckin’

1967年にデビューしたグレイトフル・デッドは、当時アメリカ西海岸地方で流行していたヒッピー・ムーヴメントを背景にサイケデリック・ロックを演奏し、観客はマリファナを吸いながら楽しむというスタイルが定着していた。ちなみにマリファナは、カリフォルニア州では合法らしい。

しかし1970年の『ワーキングマンズ・デッド』で、クロスビー、スティルス&ナッシュ的な、健康的でカントリー・フレーバーもある、爽やかな響きのアコースティック・ロックに方向転換した。

この曲はその次の、6枚目のアルバム『アメリカン・ビューティー』のラストを飾る曲だ。
わたしはこのアルバムが好きだ。
休日の朝に田舎道をドライブするのにぴったりのアルバムだと思う。

アルバム全体としては、美しいコーラスとアコースティック・サウンドが気持ち良いが、この曲はアルバムの中でも最もロック的な曲である。

彼らの凄いところは、一聴してわかるほど、セールス面を意識していないことだ。商売っ気のカケラもない。
そのうえ変に極端になることもなく、ただただユルくて気持ちの良い、地味だがずっと見ていられる風景画のような音楽を創造した。

グレイトフル・デッドは、レコードではチャートのTOP10に入るようなヒットはほとんど無かったのに、コンサートの収益では何年も連続して1位だった。

それほど彼らのライブは特別だったのだろう。
PAにはとんでもなくお金が掛けられていたそうだし、録音は自由、そして盛り上がれば何時間でもライヴを続けたという。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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