エッグズ・オーヴァー・イージー/ヘンリー・モーガン(1972)

Good 'n' Cheap

【70年代ロックの快楽】
Eggs Over Easy – Henry Morgan

エッグズ・オーヴァー・イージーは、米サンフランシスコのバンドだ。
パブ・ロックの起源は、彼らがレコーディングのためにロンドンにやってきたことから始まる。

エッグズ・オーヴァー・イージーは、元アニマルズのチャス・チャンドラーに招かれ、彼のプロデュースで1stアルバムをはるばるロンドンまでやってきてレコーディングを開始した。
また、その滞在中、毎週月曜の夜にはロンドンの『タリー・ホ』というジャズ・クラブで、アルバイト的に演奏した。
アルバムのレコーディングは完了したが、しかし様々な事情でお蔵入りとなってしまった。

彼らは失望したが、しかしすぐには米国に帰らず、『タリ・ホー』での演奏を続けた。彼らの音楽はザ・バンドやイーグルスのチープなバッタもんみたいなものだったが、イギリス人にはまだめずらしかったのか、ライブは盛況だったという。

そんな彼らと親交を深め、影響を受けたのがニック・ロウ率いるブリンズリー・シュウォーツで、エッグズを真似て、演奏させてくれるパブを探して出演するようになったのが、パブ・ロックの始まりと言われている。

エッグズ・オーヴァー・イージーの音楽自体はそれほどのものでもないが、もし彼らがロンドンにやって来て、パブで演奏していなければパブ・ロックはなく、ロンドン・パンクもあったかどうかわからない。

この曲は、アメリカに帰国後に録音した、彼らにとって唯一のアルバム『グッド・アンド・チープ』の収録曲だ。

歌い出しがザ・バンドっぽくて、オッと思わせるが、演奏のクオリティや音楽的な深みは当然かなわない。
でもパブで演奏してたら、たしかにちょっといいかもな、とも思う。

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