【映画】『イン・ベッド・ウィズ・マドンナ』(1991米) ★★★★☆

イン・ベッド・ウィズ・マドンナ [DVD]

【音楽映画の快楽】
Truth or Dare

監督:アレック・ケシシン
出演:マドンナ、ウォーレン・ベイティ
音楽:マドンナ

マドンナの1990年のワールドツアーに密着したドキュメンタリー映画。

もともとはライヴ・フィルムとして企画されたものだったらしいのだけれど、26歳のアレック・ケシシン監督はカメラを徐々にバックステージへ入れ、マドンナの部屋へ突入し、舞台裏での彼女の言動や、同行のスタッフたちの様子までを赤裸々に映し出すようになっていく。

当時32歳で、世界の頂点に立っているスーパースターの栄光も孤独も、傲慢も迷いも、強さも弱さも、すべてが記録されている。

マドンナは仕事を共にする者たちを、ときには女帝のように厳しく叱責し、時には文字通り聖母のように優しく接する。

旧友に会えば、大口を開けてゲラゲラと下品に笑う少女に戻り、セレブに会えば、エレガントに微笑んで握手し、別れた途端に悪態をつく。

当時の恋人だった俳優のウォーレン・ベイティは、カメラを向けられて居心地悪そうにしているが、マドンナはそんな彼を面白がって、わざと甘えて見せたり、挑発したり。

ダンサーたちとベッドで抱擁してキスを交わしたり、素っ裸になって着替えたり、ビンでディープ・スロートをする真似をしたりと、度を越したセクシーなシーンもある。

ステージ上でマスターベーションをする演出に対してカナダ警察が中止を要請してきたときには断固として拒否したものの、父親がショーを観に来たときには悩ましい表情を見せ、あの演出をするのは緊張したと話す。

もちろんライブシーンは何れも絶品だ。

マドンナのキャリアにとって、この映画の成功は大きかったと思う。

こんなふうにすべてを曝け出したスーパースターはいなかった。
マドンナにしかできないことを彼女はやったのだ。
タブーを排除し、偶像を破壊し、ウソ偽りのない人間臭さと、常に本気のアーティストの姿の、圧倒的な魅力を見せつけてくれた。

わたしも当時この映画を見て、それまでよりももっとこの聖母を深く愛し、リスペクトするようになったものだった。

Visited 33 times, 1 visit(s) today

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする