Living in a Ghost Town
今日、ストーンズが突然新曲をリリースした。8年ぶりの新曲だ。
「おれたちはみんな、ゴーストタウンに住んでいる」という歌う曲で、まさに新型コロナ禍によってロックダウンや外出禁止を余儀なくされている世界の現状を歌っているかのような曲だ。
実のところは1年以上も前からニュー・アルバムのためにレコーディングを進めていた楽曲群のひとつで、キースによれば「こういう事態になって、ミックと『あの曲を早く仕上げて出そう』ということになった」と言う。
ミックは「ロックダウンの前に、ストーンズはスタジオで新曲をレコーディングしていた。その中に、いま現在の状況に共鳴するような曲があったんだ。だから、それぞれが個別に作業してこの曲を仕上げた」と語っている。
1年以上前に書かれたというのだから、もともと新型コロナ禍について歌われたわけではないとは思うけれど、歌詞には他にも「われわれはすべてロックダウンされてしまった」「失うものはあまりに多くの時間」「パーティーをしたいならひとりのパーティー」「友よ、終わりのない世界で立ち往生しないで」などなど、まさに現在の世界の状況を歌ったような歌詞になっている。
「ウォオウ、ウォオ~」のコーラスのリフレインが印象的な曲だ。横ノリのグルーヴ感に支えられた、シリアスなテイストの曲になっている。
ミック・ジャガーは相変わらず元気だな。
時折、30代の頃と変わらないような若々しい声が出てきたりもして、ハッとさせられる。間奏のハーモニカも嬉しい。
キースは年々手数が少なくなっていくけど、それでも彼のギターの音が後ろで鳴っていれば、それがもうストーンズ・サウンドなのだ。老舗の名店の味である。
ビデオ・クリップには人影のない、世界の街が映し出される。大阪や東京らしき映像もある。
ちょうど昨日、仕事からの帰路にわたしは、わたしの住んでいる街の駅前通りを車で通ってみた。どんな様子なのかな、とも思って。
21時頃だったけれど、いつもなら若者や勤め人で賑わう飲食店の並ぶ通りはすべて閉店して真っ暗で、歩いている人もまったくといっていいほど見かけない。この通りってこんなに広かったっけと思うほど、広々としている。まさにゾンビ映画で観た、ゴーストタウンのようだった。
ローソンだけが最後の生存者のように、かろうじて明かりを灯していた。タクシー乗り場にも人影はなく、ただタクシーだけが長い長い行列をつくっていた。
遠くの方にチラッとネオンの輝きが見えたので、吸い寄せられるようにして行ってみると、熟女キャバクラだった。そして、地階にはあやしげなマッサージ店も。
「世界最古の職業は売春婦」とはよく言われることだけれど、世界最後の職業もそれに似たものかもしれない、と思った。
コメント
早速、新譜を聞かせて貰ったぞ。曲としては、ビガバン辺りに見られる、懐かしい様な聞いた事がある様な、ストーンズ自身が積み上げて来た自らの楽曲への自己肯定的とも思わせる、俺たち間違ってなかっただろ?90年代のアルバムでは、あんまりハッピーになれなかったファンの奴ら、やっと解ってくれたかい?って語りかけて来る様な、ストーンズ節♪俺は好きだなぁ、こーゆー曲、休業、自粛、謹慎中の身柄なので、飽きるまでこの曲きーちゃおっかな!
いやー、嬉しいコメントだな。
やっぱりストーンズを語らせたらg-大将の右に出る者はいないな、わたとしにとっては。
g-大将認定の、101曲目の名曲に数えさせていただきます!
ところで大将、休業中なのは知ってるけど、謹慎中ではないでしょ(笑)
私にとっては、休業中とは謹慎中、拘束中、行動確認対象者(公安)などと同じなのです。