YMO イエロー・マジック・オーケストラ【名曲ベストテン】YELLOW MAGIC ORCHESTRA Greatest 10 songs

浮気なぼくら&インストゥルメンタル(紙ジャケット仕様)

YMOは1978年、元はっぴいえんどのベーシスト細野晴臣の呼びかけで、元サディスティック・ミカ・バンドのドラマーの高橋幸宏と、スタジオ・ミュージシャンで現代音楽や電子音楽にも造詣が深かった坂本龍一をメンバーとして結成された。

YMOは、それまで難解な現代音楽やプログッシヴ・ロックなどで主に使用された電子楽器を使い、さらに世界で初めて、コンピューターと同期しながら演奏するという、ミュージシャンにとっては拷問のような方法を用いながら、極めてポップで大衆的な〈テクノ・ポップ〉を創造し、国内外で爆発的な支持を得た。

100万枚以上を売った2nd『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』から3作連続でオリコンチャート1位を獲得し、当時は小中学生にまで大人気だった。

わたしも実は初めて買ってもらったレコードがYMOの『パブリック・プレッシャー』だったが、そのときのことは〈【きょうの余談】初めて買ってもらったレコード〉に書いた。

その後、ロックだのフォークだのパンクだのを聴くようになったが、今聴いてもYMOの音楽には独特の面白さ、カッコ良さがある。

高橋幸宏のヴォーカルのカッコ良さは衝撃的だし、初期のアナログ・シンセのリアルな質感、美しさと迫力は、あの時期のYMOでしか聴けない。

また、そもそものコンセプトとして、コンピューターと同期して人間的なグルーヴやノリというものを排除したはずなのに、ライヴだとやっぱり熱い演奏になるのもロックっぽくて素敵だ。

YMOを手本にした、同じようなアーティストはきっとたくさん存在したのだろうが、同じように売れたバンドは皆無だ。あらためて唯一無比の凄いグループだと思う。
日本のロック&ポップス史における最重要バンドのひとつであることは間違いない。

以下は、わたしが愛するイエロー・マジック・オーケストラの至極の名曲ベストテンです。

第10位 キュー(1981)
Cue

細野と高橋がYMOの最高作として挙げている81年のアルバム『BGM』からのシングル。

ウルトラヴォックスの「パッショネイト・リプレイ」を真似た曲だが、これを坂本は気に入らず、レコーディングに参加していない。しかし後に坂本も「その後のYMOの方向性を決定づけた曲」と評価している。

第9位 以心電心(1983)
You’ve Got To Help Yourself

最後のアルバム『サーヴィス』からの先行シングル。オリコン23位。作詞が細野、作曲が坂本・高橋。

実は後期の歌謡テクノものはわたしは正直あんまり好きじゃないのだけど、まったく選ばないのもなんなので、1曲だけ選ぶとしたらこれかな。

国連の〈世界コミュニケーション年〉のテーマにもなったが、細野は「まずはおまえ自身をなんとかしろ」という、チャリティー・ソングへのに対する皮肉を込めたと言う。高橋のひっかかるような歌い方が面白い。

第8位 体操(1982)
Taiso

6thアルバム『テクノデリック』からのシングル。作曲は坂本・高橋。

後期ミニマル系デジタル・テクノの中ではポップで親しみやすく、前衛性と大衆性を両立した傑作。

第7位 ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー(1979)
Solid State Survivor

100万枚以上売り上げ、オリコンの年間チャートで1位になった2nd『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』のタイトル曲。作曲は高橋幸宏。

8ビートのシンプルなビートで、鮎川誠のギターも入っている。メンバーたちは「デジタル・パンク」と呼んでいたそう。

第6位 タイトゥン・アップ(1980)
Tighten Up

オリコンチャート1位に輝いた4thアルバム『増殖-X∞Multiplies』からのシングル。原曲はアーチー・ベル&ザ・ドレルズの1968年の、全米1位の大ヒット曲だ。

ベースによる2小節のリフが延々と繰り返されるファンキーな曲で、細野晴臣のベースは原曲よりスピード感があって、めちゃカッコいい。

「Japanese gentleman stand up please!」という歌詞も、ユーモラスだけどカッコいいフレーズだな、と思う。

「タイトゥン・アップ」の過去記事はこちら

第5位 ライディーン(1979)
Rydeen

『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』からのシングルで、YMOと言えば「ライディーン」というぐらい、最も有名になった代表曲。高橋幸宏の作曲。

第4位 テクノポリス(1979)
TECHNOPOLIS

『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』のオープニング・トラック。

YMOにとって初めてのシングルで、本人たちも出演したカセットテープのCMにも使われ、一気にお茶の間にテクノ・サウンドと顔が浸透したブレイク作。

「テクノポリス」の過去記事はこちら

第3位 東風(1978)
Tong Poo

1stアルバム『イエロー・マジック・オーケストラ』収録曲で、坂本龍一の作曲。

日本ではYMOと言えば「ライディーン」だけど、海外ではYMOと言えばこの「東風」というほど人気があるらしい。なぜかはわからないけど。

「東風」の過去記事はこちら

第2位 中国女(1978)
La Femme Chinoise

1stアルバム『イエロー・マジック・オーケストラ』収録曲で、初期の代表曲。高橋幸宏が書いた曲で、後半に入ってくる彼のヴォーカルが衝撃的なカッコ良さだ。

細野晴臣はもともとYMOをインスト専門のバンドにするつもりだったが、この高橋のヴォーカルを聴いて方針転換し、YMOの音楽性を拡げることが出来たと語っている。

「中国女」の過去記事はこちら

第1位 コズミック・サーフィン(1978)
Cosmic Surfin’

1st『イエロー・マジック・オーケストラ』収録曲で、細野晴臣の作曲。
オリジナルも良いけど、『パブリック・プレッシャー』に収録されたライヴ・バージョンの方がさらにカッコいい。細野自身もこのライヴ・バージョンの方が「完成形」と語っている。

冒頭のシンセ・ベースからもうシビれてしまう、YMOの中で最も疾走感のあるロケンロールな曲だ。

「コズミック・サーフィン」の過去記事はこちら

入門用にYMOのアルバムを最初に聴くなら、ベスト・アルバム『UC』がお薦めだ。最初に聴くべき代表曲はすべて網羅されている。

選んだ10曲がぶっ続けで聴けるまとめ動画集をYouTubeで作成しました。

↓まとめ動画集

また、apple musicのプレイリストとしても作成済みです。

apple musicをご利用の方はこちらのリンクからプレイリストにジャンプできます。

YMO イエロー・マジック・オーケストラ【名曲ベストテン】YELLOW MAGIC ORCHESTRA Greatest 10 songs (goromusic.com)

ぜひお楽しみください。

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