Sonic Youth – Kool Thing
ヴォーカルのみ女子であとは男子というロックバンドはいくらでもいるけど、ギターのみ女子とか、ドラムのみ女子というバンドは非常に少ない。でもベースのみ女子というバンドはけっこうあるのだ。これはなんでだろう? ベースは、ギターやドラムより女子に向いているのか?
理由はよくわからないけど、でもベースのみ女子というバンドは、見た目が抜群に良い。カッコいいし、セクシーだし(個人差はあるが)、華がある。
先人の影響というのもあるのかもしれない。
60~70年代の、ベースのみ女子のバンドでわたしが聴いていたのはトーキング・ヘッズぐらいかな? 他は知らないか、思いだせない。
トーキング・ヘッズの影響でベース女子が増えたというのはあんまり想像しにくいけど、でも80年代初頭にデビューしたニューヨークのバンド、ソニック・ユースの影響でベース女子が増えたというのはあり得るかも知れない、と思う。
なってったってキム・ゴードンだ。ベース女子界のゴッドねえちゃんといった貫録がある。
見た目も、微…絶妙な感じがカッコよくて、音楽誌の発言(社会問題から最近のお気に入りのバンドまで)にもやたらと影響力があったし、ファッションも個性的でブランドのデザイナーもやったりして、これはもうロック少女が憧れるにちがいない。
キムはメイン・ヴォーカルではないのでそんなに歌わないが、ここでは彼女がリードヴォーカルを取っている曲を選んでみた。
キムの知的なのかセクシーなのかよくわからないが魅力的なヴォーカルと、後ろの水鉄砲で遊んでるみたいにも見えるギターキッズ(いい年だが)ふたりのうるさいのに妙に透明感があって美しいノイズが曲を独特のものにしている、疾走感のある、まさにクールな曲だ。
PVではキムがベースを弾いてるところがあまり映っていないが、あのゴッドねえちゃんがめずらしくセクシーポーズをとったりしているのが楽しい。
ちなみに、これ以前のソニック・ユースは「NYアンダーグランドの帝王」と呼ばれていたぐらいで、どちらかというと「前衛」みたいな、ヴェルヴェッツ×ハードコアパンクみたいな、あまり聴きやすい音楽ではなかったけど、このアルバムから加入したこのドラマー、スティーヴ・シェリーによって一気に音楽性がPOPになり、広く聴かれるようになったのだと思う。
ドラマーの個性って、大事ですね。