アーニー・グレアム「ザ・ガール・ザット・ターンド・ザ・レヴァー」(1971)

アーニー・グレアム(紙ジャケット仕様)

【70年代ロックの快楽】
Ernie Graham – The Girl That Turned The Lever

年をとったのを実感するのは、こうやって記事を書いた後で文章をチェックしてみると、誤字脱字がやたらと見つかることだ。
ちゃんとキーボードを叩いたつもりが、そのうちの何回かは指が届いてなかったのだ。せつない。
以前ブログを書いていたときはこんなことはなかった。
せつない。

あっ。
だから最近やけにせつない音楽が沁みるのかもしれない。

おっ。
「沁みる」って素敵な字なんですね。

そのまったく知られていないビッグ・スターよりさらにもっと誰も知らない、アイルランド出身のアーニー・グレアムは、71年にアルバムを1枚と78年にシングルを1枚残したがまったく売れず、引退してイギリスの国鉄に就職し、2001年に54歳でこの世を去った。

6年前にもこのブログで書いたが、本当に偶然に手に入れたCDで、こんなに素晴らしいアルバムをみんな知らなくてわたしだけが知ってるみたいな気持ちになり、よく考えればそれはそれで悪くない気分だ。

だいたいのことは以前の記事にも書いたし、よく考えたらそんなにいろいろみんなに教えたくもないので、今回はこれ以上もう書かないでおこう。
なんでもかんでも教えてもらえると思ったら大間違いだ。

この曲はもうイントロからして心に沁みる。バックの演奏はイギリスのザ・バンドなんて素敵な呼ばれた方をした、ブリンズレー・シュウォーツだ。
たまたまこれを選んだけど、このアルバムはこれが最良の曲というわけでもなく、ほとんど全曲がこんな佳曲ばかりだ。
まあ1曲しか選べないので、みなさんにたくさん教えることが出来ないのは、ちょっと良かったかな。

ああでもこれで、曲を聴いて感動したみんながシェアだがリンクだがリツイートだかをしまくって、明日からアーニー・グレアムが有名人になってしまうかもしれない。

それはちょっといやだなあ。