No.044 C.C.R./雨を見たかい (1970)

PENDULUM-40TH ANN.EDITION
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その44
creedence clearwater revival – have you ever seen the rain

これ以上シンプルにできないぐらいシンプルな曲なのに、一生聴き続けても飽きない、ジョン・フォガティはそういう曲を書く天才だ。

そのうえこの少ししゃがれた粘っこい独特の声がまたいい。
シンプルな曲が、この表情豊かな声によって陰影や哀愁を帯び、感情を揺さぶる聴きごたえのあるものになる。
まさにロックを歌うために生まれてきたような男だ。

当時この曲はアメリカで放送禁止になったそうだ。
歌詞がベトナム戦争を批判し、「晴れた日に降るキラキラした雨」というのがナパーム弾のことを言ってるというのだが、本人は否定しているようだ。
ある日、雨を眺めながら、このバンドもそろそろ終わりかなあ、という寂しい気持ちで書いたと本人は語っている。

うん、わたしにはそっちのほうがしっくりくるなあ。

歌詞がどのようなつもりで書かれたかはまあどちらでもいいし、100人が聴いたら100通りにとらえられ、いろいろな想像をかき立てたり、個人の勝手な解釈が幾通りにもできる歌もまた、良い歌なのだと思う

それにしても、こんな良い曲を放送禁止にするなんて、アメリカって自由の国なんて言いながらなんだかケツの穴がちっちゃいなあ、なんて思わなくもない。