ザ・ビートルズ/シー・ラヴズ・ユー (1963)【’60s Rock Masterpiece】

She Loves You - Wikipedia

【60年代ロックの快楽】
The Beatles
She Loves You (1963)

ビートルズは世界を変えた。
かどうかはわからないけど、そう言ってもたいていの人は納得するのではないか。
納得しないのはまあストーンズ・ファンぐらいのものだろう。(冗談)

彼らの登場が当時の世界中の若者に強烈なインパクトを与え、そのうちの何割かには生き方まで変える影響も与えただろうことは想像に難くない。

じゃあどんな曲がその「世界を変えた音」に最もふさわしいかな、と考えると、わたしはこういう曲なんじゃないかと思う。

いやまあ、異論はあるでしょうけれども。

ビートルズの4枚目のシングル「シー・ラヴズ・ユー/アイル・ゲット・ユー」は1963年8月にリリースされた。5ヶ月前に発売された1stアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』はまだ全英チャート1位の座に君臨していた。シングル「シー・ラヴズ・ユー」も当然の如く全英シングルチャート1位となり、さらに7ヶ月後には全米1位にも輝いた。そしてこのシングルは、1960年代において、最も売れたシングルレコードとなった。

わたしの大好きなリンゴ・スターの勢いよく跳ねるドラムに続いていきなりサビから入るインパクト大な冒頭に始まり、それほど単純でもないのに、地球上のだれもが一瞬で好きになりそうなぐらいわかりやすいこの歌には、時空を突破するキレとパワーがあると思う。

当時これをラジオで聴いたりテレビで見たりしていた地球上のいろいろな国の若者たちは、稲妻が胸を貫き、椅子から転げ落ちて、床をのたうち回るような衝撃だったに違いない、などと勝手に想像する。

当時の女の子たちがギヤァァァァァァと絶叫したのもわかる気がする。
彼女たちはきっと、本当に死ぬかと思ったのだ。死ぬかと思うぐらい、スゴい曲だったのだ。

何度聴いても凄い曲だと、わたしもこの曲を聴くたびに思う。心の中に鳥肌が立つ。

そして、もう二度とこんな曲は生まれないのだろうなという、哀しい確信にも包まれるのだ。

(Goro)

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