No.125 ボブ・ディラン/ライク・ア・ローリング・ストーン (1965)

Highway 61 Revisited (Reis)
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その125
Bob Dylan – Like a Rolling Stone

ザ・バーズの「ミスター・タンブリンマン」のバージョンのあまりの素晴らしい出来に衝撃を受けたディランが、負けちゃおれんと作ったとか言われているのがこの曲だ(真偽不明)。
バーズのタンブリンマンのちょうど6か月後に発売された。

この曲がボブ・ディランの最高傑作とされているが、わたしも異論はない。
このブログの元ネタとなっている≪ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500≫で第1位に選ばれているが、それにも異論はない。
アメリカン・ロックの最高傑作と言う人がいたとしても、さほど異論はない。
ただ、これを超える曲が50年間出ていないということかと考えるとちょっと寂しい気持ちにはなるけど。

曲ももちろん素晴らしいし、この曲のイメージを決定づけているアル・クーパーのキーボードも良いが、わたしはこの「落ちぶれた上流の女めざまあみろ」的な歌詞がまた凄いと思う。

当時としては「階級闘争」的な意味合いも含んでいたのかもしれないが、今の感覚では人の転落人生を嘲笑うようなポップソングはなかなかないと思う。
でも最後には「でもそれが本来の人間らしい生き方なんだよ、それでよかったじゃないか」とやさしく励ますようにも聞こえる。
深い歌詞だ。

ローリング・ストーン誌によれば、昨年デザート・トリップの準備期間にストーンズのメンバーと顔を合わせたおり、ディランがノーベル文学賞の受賞について「すごく戸惑っている」と正直な気持ちを吐露していたらしい。
ロン・ウッドは「あなたよりふさわしい人はいない、絶対にもらうべきだ」と諭し、ディランは「そうなのか?」と答えたという。
ディランらしいなあ、と思う。シャイで真面目な人なのだろう。
わたしは「文学賞にディランを選ぶなんて意外と粋なことするんだなー、ノーベル賞」と素直に喜んだけど。

それにしても、ライク・ア・ローリング・ストーンと、ローリング・ストーンズと、ローリングストーン誌と、3つも転がっちゃって、ややこしくて申し訳ない。

Visited 31 times, 1 visit(s) today