No.160 ジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズ/ボーン・トゥ・ルーズ (1977)

L.A.M.F. - DEFINITIVE EDITION
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その160
Johnny Thunders And The Heartbreakers – Born To Lose

ニューヨーク・ドールズ解散の後、ジョニー・サンダースが1975年に結成したのがこのハートブレイカーズだ。
彼らはたった1枚のアルバムしか残していないけど、この『L.A.M.F』はわたしにとってはロック史上の十指に入る名盤だ。

ジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズは本拠地のニューヨークより、ロンドンで歓迎され、ロンドン・パンクの連中に本物のロックンロールとドラッグを教えることになる。たぶんシド・ヴィシャスとかだろう。これもロック伝説のひとつなのか、痛いニュースなのかは、よくわからない。

“Born To Lose”、失うために生まれてきた、敗北のために生まれてきた、生まれながらの負け犬、どれが正しいかわからないけど、たぶん全部正しいような気がする。

彼は人並み以上のソングライティングの才能があるし、ギタリストとしても素晴らしい。
まったくギターを弾かない人でも彼のギターを好きになるような、彼のギターにはなんだかわからないけど惹きつけるものがあった。
そんなギタリストはそうそういない。超絶技巧や速弾きが得意なサーカスの芸人みたいなギタリストはいくらでもいるけど、真にカッコいいギタリストはそんなにたくさんはいないのだ。
でもジョニーは間違いなくそのひとりだった。

この「Born To Lose」というタイトルも、まるで彼のキャッチコピーみたいでカッコいいし、そんな詩的な才能だってあった。
もしかして、もう少し運が良くて、バンドに恵まれたら、キース・リチャーズみたいになれたのかもしれなかった。

でもそうじゃないから、こんなにシンプルで純粋な、彼のありのままの姿のような最高のロックンロールが生まれたのかもしれないし、だからこそわれわれはジョニー・サンダースを愛したのかもしれない。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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