ピクシーズ/ディベイサー (1989)【’80s Rock Masterpiece】

Debaser

Pixies
Debaser (1989)

ピクシーズは米マサチューセッツ州ボストン出身のバンドだ。1987年に英国の名門インディ・レーベル、4ADからデビューした。そのせいもあって、本国よりも先に英国でブレイクした。

彼らの音楽は、ラウドなギターとポップなメロディー、実験的でありながら、爽やかなユーモアと顔に似合わぬチャーミングな愛らしさがあった。私見では、1980年代の終わりに、90年代オルタナティヴ・ロック・ムーヴメントのために扉を開いたのはダイナソーJr.とこのピクシーズだったと思う。

ニルヴァーナのカート・コバーンも彼らからの影響を隠さなかった。カートは「ピクシーズを聴いて人生が変わった」と言った。

しかしそのニルヴァーナが大ブレイクしたちょうどその頃、残念ながらピクシーズは解散してしまった。解散の理由は、デブの性格が悪すぎてもう限界だったと聞く。

この曲は2ndアルバム『ドリトル』のオープニングを飾る、いかにもピクシーズらしい、型破りなロックアンセムだ。

ラウドなギターとハイテンションな絶叫ヴォーカル、そしてキムの可憐なコーラスと耳に残るベースライン、そして疾走するドラム。
デブのこめかみあたりの血管が2,3本は弾け飛んでそうな、ユーモラスでありながら、とんでもなくカッコいい、新時代の幕開けを告げたブチギレ・ポップの名曲だ。

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