No.278 ピクシーズ/ボーン・マシーン (1988)

Surfer Rosa
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その278
Pixies – Bone Machine

「名曲」という言葉のイメージにはまったくふさわしくないかもしれない。
洗練されたエンターテインメントや深い意味はカケラほどもない、言ってみればがらくたアートみたいな曲だ。
でもこの曲には(というかピクシーズには)、なにか他のまっとうなポップスやロケンロールには無い魅力がある。

ワイルドなリズムと、乾いたノイズギター、お腹がすいてイライラしているかのようなデブの絶叫、でもどこかユーモラスで、チャーミングだ。
聴いていても、興奮してテンションが上がりながらも、なぜか笑顔になってしまう。
彼らもまた、ユーモアとシリアス、ポップとヘヴィ、カッコ悪さとカッコ良さを併せ持った魅力を持つ、わたしにとっては真にアーティスティックで最高のロックバンドのひとつだ。

変わった曲だし、好きになる人も限られるだろうが、オリジナリティは凄いし、こんな曲もなかなかないだろう、ということで選んでみた。
この曲は1stアルバム『サーファー・ローザ』の冒頭を飾る、彼らの出世作だ。
ニルヴァーナが手本にしたバンドとして、90年代オルタナティヴロックの扉を開いたバンドとして、ピクシーズを知りたいならこの曲は最初に聴いておくべきだろう。

動画は当時のライヴだが、なんとヴォーカルのフランク・ブラックがそんなにデブじゃないことに驚く。一瞬誰かわからないほどだ。
そしてベースのキムもなんならちょっと可愛いことにもまた驚く。

ピクシーズにもこんな時代があったんだなあ。

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