≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その377
Teenage Fanclub – the concept
いわゆる≪パワーポップ≫というジャンルにカテゴライズされるバンドというのは、好きな人にはその共通点や定義がはっきりわかるのに、嫌いな人にはさっぱり伝わらないのではないかと思う。
歌メロの豊かさとノイジーなサウンド、直球勝負の疾走感と壊れかけの不安定さ、そしてそこはかとないユーモア、などがわたしのパワーポップのイメージだ。
ザ・フーやニルヴァーナなんかはまさにそうなのだけど、パワーポップというときはなぜかもっと華が無くて人気も今ひとつのバンドを指す場合が多い。
あっ。もしかするとパワーポップって、差別語なのかもしれない。
パワーポップでいちばん売れたバンドはきっとウィーザーだろうけど、わたしは彼らよりも、スコットランド出身のティーンエイジ・ファンクラブのほうがずっと思い入れが強い。
もし自分がバンドをやるならこういうバンドがやりたいなと思っていたぐらいだ。
肩の力が抜けたラフな曲調とラウドなギター、ユーモアとちょっとせつない系のメロディは、ルーツはザ・バーズ、そしてニール・ヤングやダイナソーJrの影響もあるのだろう。
この曲が収められた2ndアルバム『バンドワゴネスク』もまた、あの豊作の1991年に発売された名盤のひとつだ。
この曲はだれもが一聴して「ちょっと、「オーイエー」が多すぎない?」と思うだろう。
なんだか曲の大事なところがみんな「オーイエー」なのだ。
べつにちゃんと歌詞を入れればちゃんといい曲になるだろうに、あきらかにわざと「オーイエー」を多用しているように思える。
きっとふざけているのだと思う。
わたしはそういうところも好きなのだ。
コメント
しまった
そう、書き洩らしてしまったけれども、彼らのルーツはまずバーズですね。
わたしはそもそもティーンエイジ・ファンクラブやプライマル・スクリームのルーツを辿ってバーズを聴き始めてファンになったのに、すっかり失念してしまいました。
加筆しよ。
冴えないけれども
ウィーザーもティーンエイジファンクラブも見た目がロックスターとは程遠いというか今も昔もパソコンオタク的な地味さを感じます。ウィーザーの方が器用な立ち回り方が上手い要領が良い感じで、ティーンエイジは昔ながらの頑固職人って感じがします。ティーンエイジってニールヤングやダイナソーJrの影響や、シューゲチックな雰囲気、ビートルズ的なハーモニーで隠れがちかもしれませんが、ザ・バーズの匂いもしますよね。