ゲス・フー/アメリカン・ウーマン(1970)

American Woman

【70年代ロックの快楽】
Guess Who- American Woman

ゲス・フーの名前を知らなくても、アメリカ映画をよく見る人なら一度は聴いたことがあるかもしれない。なにしろしょっちゅう使われる。L.A.だかフロリダだかのビーチで、イケてる水着美女たちにこの音楽が乗り、他所から来た主人公が小さく「ヒュ~」と呟いてニタニタ笑ったりする。みたいな。

このいかにもなタイトルと、いかにもなアメリカン・ロック・サウンドのゲス・フーは、カナダのバンドだ。同じカナダ出身のバンド、ステッペン・ウルフに影響を受けているそうで、たしかに同じジャンルの作風だ。

この時代に頭角を現したカナダ出身のアーティスト、このゲス・フーやステッペン・ウルフ、さらにはザ・バンド、ジョニ・ミッチェル、そしてニール・ヤングと、彼らがアメリカ人以上にアメリカらしいロックを創っていったのは面白いことだ。

『イージー・ライダー』でステッペンウルフが大ブレイクした翌年の1970年にこの曲は大ヒットし、全米1位を獲得した。