レディオヘッド/ザ・ナショナル・アンセム(2000)

Kid A[輸入盤2LP](XLLP782B) [12 inch Analog]

【21世紀ロックの快楽】
Radiohead – The National Anthem

2000年発表の大問題作『KID A』収録。このアルバムを聴いて、あちゃー、ロックが終わっちゃったよ、とわたしは無念の涙をこぼしたのだった。

不穏なベースラインとフリー・ジャズのようなホーンが超絶カッコいいナンバーだ。歌もあるにはあるけど、メインという感じはしない、ほぼインストみたいな曲だ。

これがロックの最終形態なんだな、と当時のわたしは思った。今聴いてもやっぱりそう思う。

タイトルは「国歌」という意味だけど、こんな国歌を持つ国というのはどんな国だろう。

わたしの想像では、国全体が巨大な工場で、国会も病院も公園もすべて工場の中にあって、人々は世界一無口で意志が強く、子供たちは3歳にもなれば誰もが自作PCを作る、優秀な頭脳を持つ国民だ。
そして工場内でいちばん給料が高いのが現場の工員たちで、管理職はその半分で、取締役はさらにその半分である。国家元首は、ダレノガレ明美そっくりだけど、AIである。各政党が腕によりをかけたAIを製造し、そのAIの中から大統領を国民投票で選ぶのである。

そんなことはどうでもいいけれど、このBBCでのライヴ・パフォーマンスなんかを見ると、レディオヘッドってなんてイカれたバンドなんだろうってあらためて思うなあ。

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