No.168 ザ・クラッシュ/しくじるなよ、ルーディ (1979)

London Calling
≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その168
The Clash Rudie Can’t Fail

1979年発表、ロック史上の十指に入る名盤『ロンドン・コーリング』の収録曲で、クラッシュのドキュメンタリー映画『ルード・ボーイ』のエンディング曲でもある。

“ルーディ”とは、スラングで不良少年のことをさす”ルード・ボーイ”を縮めたものだ。

映画は、ポルノショップの店員をしているひとりの”ルード・ボーイ”がその最低な生活から抜け出してザ・クラッシュのローディになろうとする物語だ。
クラッシュのメンバーが本人役で出ていて、彼らのライヴ映像やレコーディングの様子などもたっぷり盛り込まれ、どちらかというとそれがメインみたいなものだ。

映画としては正直あまり良い出来ではないのかもしれないけれども、当時のクラッシュの姿をフィルムに永遠に焼き付けただけでも価値があったし、主人公の若者の、最低な生活から脱け出したい焦燥感、そしてやがて知ることになる挫折感や徒労感もいつのまにかしっかり伝わってきて、ざっくりで言えば主人公とそんなに変わらない状況にいたわが身のことのような気持になっていたものだ。

途中までは「出来の悪い映画だなあ」なんて思って観ていたくせに、エンディングでこの曲が流れる頃にはすっかり主人公に感情移入していて、あのクラッシュにやさしい言葉で応援されているように思えて、なんだか熱いものが込み上げてきた。

やつらは言うんだ
朝からビールを飲んでるような
非常識で無気力なやつなんかに用はない

まずその性格を直して、新聞で職を探せ
おまえにはだれか忠告してくれる人が必要だ

おれは一生をサービスのために捧げるつもりはないけど
だからって自分がなにをすればいいのかわからないんだ

しくじるなよ、ルーディ
ルーディたちは失敗できないんだから
(written by Joe Strummer, Mick Jones)

終わりそうで終わらない、何度も繰り返される最後のリフレインを聴いていると、また熱い気持ちが込み上げてくる。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

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