【カバーの快楽】
Guns n’ Roses – You Can’t Put Your Arms Around A Memory
Guns n’ Roses – You Can’t Put Your Arms Around A Memory
songwriter : Johnny Thunders
ガンズ・アンド・ローゼスが1993年に発表した、パンク系アーティストの曲が中心のカバー・アルバム『スパゲティ・インシデント?(”The Spaghetti Incident?”)』収録曲。
今思えばどうでもいいようなことだけど、当時はハード・ロックとパンク・ロックは敵対関係みたいな感じだったので、ハード・ロック陣営のガンズがパンク中心のカバー・アルバムを出すことに驚きや賛否両論があったものだ。
この曲は、ベースのダフ・マッケイガンがリード・ヴォーカルを取っている。
原曲はNYパンクの代表格ジョニー・サンダースの1978年のアルバム『ソー・アローン(So Alone)』収録のバラードで、彼の屈指の名曲である。
このカバーでは、サウンドこそハード・ロック・テイストではあるものの、原曲のイメージは継承されていて、「上手にやるもんだなあ」と感心する。
このアルバムで、ダフは他にもダムドの「ニュー・ローズ」もリード・ヴォーカルを取っていて、パンク小僧丸出しの選曲がカワイイが、これもまたカッコいいカバーになっている。
カバー・アルバムなので前作よりは売れなかったとはいえ、それでも全米4位だ。
そんなにたくさんのメジャーなロック・ファンたちにこのマイナーな名曲を知ってもらえたかと思うと、ちょっと嬉しくなる。
↓ ジョニー・サンダースのオリジナル。