90年代以降の楽曲に重点を置いた最新型ベスト【ストーンズの60年を聴き倒す】#76

Honk

『HONK』(2019)

“Honk” (2019)

The Rolling Stones

結成40周年の『フォーティ・リックス』、50周年の『GRRR!』と、キャリアを総括するベストが続いたけれども、本作は71年以降のローリング・ストーンズ・レコードの楽曲のみの、CD2枚組36曲収録のベスト・アルバムだ。

ちなみに「ホンキー・トンク・ウィメン」は60年代の曲なので本作には収録されていない。なのになぜこのアルバムタイトルなのかは、謎だ。

CD1
01. Start Me Up
02. Brown Sugar
03. Rocks Off
04. Miss You
05. Tumbling Dice
06. Just Your Fool
07. Wild Horses
08. Fool To Cry
09. Angie
10. Beast Of Burden
11. Hot Stuff
12. It’s Only Rock’n’Roll (But I Like It)
13. Rock And A Hard Place
14. Doom And Gloom
15. Love Is Strong
16. Mixed Emotions
17. Don’t Stop
18. Ride ‘Em On Down

CD2
01. Bitch
02. Harlem Shuffle
03. Hate To See You Go
04. Rough Justice
05. Happy
06. Doo Doo Doo DooDoo (Heartbreaker)
07. One More Shot
08. Respectable
09. You Got Me Rocking
10. Rain Fall Down
11. Dancing With Mr D
12. Undercover (Of The Night)
13. Emotional Rescue
14. Waiting On A Friend
15. Saint Of Me
16. Out Of Control
17. Streets Of Love
18. Out Of Tears

わりと90年代以降の作品が多く選ばれている印象だ。90年代以降のアルバムをあまり熱心に聴いてないなあというオールド・ファンも普通にいる(わたしもそうだ)と思うので、そういう人にも楽しめるベストかもしれない。曲順も年代順ではなくごた混ぜなのが逆に、新鮮な印象や新たな発見があったりするのかもしれない。

デラックス版にはもう1枚、10曲入りのライヴCDが付いてくる。コアなファンにとってはこちらが気になるところだろう。厳選しているだろうから当然かもしれないが、聴きごたえのある良い演奏ばかりだ。

CD3(Deluxe Edition)

01. Get Off Of My Cloud
02. Dancing With Mr.D
03. Beast Of Burden
04. She’s A Rainbow
05. Wild Horses
06. Let’s Spend The Night Together
07. Dead Flowers
08. Shine A Light
09. Under My Thumb
10. Bitch

「ダンシング・ウィズ・ミスターD」や「シーズ・ア・レインボー」などめずらしい曲が収録されていて嬉しいし、「アンダー・マイ・サム」はここへ来て急にオリジナルのアレンジに近づけているのが面白い。

ストーンズのカントリー・ロックの傑作「デッド・フラワーズ」をカントリー界のスーパースター、ブラッド・ペイズリーと共演しているのも感慨深い。

「ビッチ」のデイヴ・グロールは、最初は「誰だこいつ?」みたいな感じだったキースを思わず失笑させるほどの必死感がかわいい。きっと思いっきり緊張してるんだろうな。

(Goro)

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