【ディランのアルバム全部聴いてみた】『ダウン・イン・ザ・グルーヴ』(1988)

Down in the Groove [12 inch Analog]

【ディランのアルバム全部聴いてみた 32枚目】
Bob Dylan “Down in the Groove”

うーん。どうもいまひとつ書くことに困るな。正直ちょっと、好きな曲も無いし。

前作同様に、エリック・クラプトン、マーク・ノップラー、ロン・ウッド、ジェリー・ガルシアなどビッグ・ネームをはじめ、40人近くの参加ミュージシャンを連ねた豪華なクレジットも、なんだか虚しく感じる。

ディランのオリジナル曲も2曲のみで、他はトラディショナルや他人が書いた曲やアウトテイクだ。セールスも全米61位、全英32位と奮わなかった。

この時代はディランの絶不調時代と見て間違いないだろう。

自伝でもこの時期のことをこう書いている。

とにかくレコーディングをしたくはなかった。つまらないし、それにわたしはいまのサウンドが好きでない、自分のサウンドもほかの人のサウンドも。
(中略)百年かかっても、わたしにはいいレコードはつくれそうにない。

(ボブ・ディラン著 菅野ヘッケル訳)

ジャケットのディランも、なんだかすっかり魂の抜けた、抜け殻のように見えてしまう。

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