≪オールタイム・グレイテスト・ソング 500≫ その340
T.Rex – Metal Guru
これもまたずっと同じコードの繰り返しだけのシンプルな曲だけれど、まあ「天国への階段」と比べたらそれこそ天国と中国ぐらいは違うだろう。
マーク・ボランもジミー・ペイジもこの時代の代表的なレスポール使いだが、これも技術的な意味ではレスポールとサンポールぐらい違うのかもしれない。
Tレックスの曲はどれも単純でアホみたいだ、という人もいるかもしれないけど、しかしあのキラキラと輝く浮遊感とそこはかとなくヘヴィなあの感じというのはなかなか出せるもんじゃないはずだ。
もしツェッペリンぐらい巧いバンドがこの「メタル・グルー」をカバーしたらもっと上手にやるだろうけど、「いやそういうことじゃないんだよね~」なんて言われてしまうのがオチだ。
ロックの神様の使いでやってきたあのまるで妖精のような男、マーク・ボランは、存在そのものがロックンロール・マジックみたいなものだ。
技術なんてなくても、魔法の粉を撒いて、カボチャをキラキラと輝く超カッコいいブギーに変えてわれわれを魅了するのだ。