’90年代英国ロックの金字塔 〜オアシス『モーニング・グローリー』(1995)【最強ロック名盤500】#49

(What's The Story) Morning Glory? (Remastered)

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

【最強ロック名盤500】#49
Oasis
“(What’s The Story) Morning Glory?” (1995)

1995年10月にリリースされた本作で、オアシスは90年代英国最高のロックバンドであることを決定づけ、その名はロック史において永久に不滅となった。

わたしはこの年、29歳だった。

十代を過ごした80年代は、60年代や70年代のロックを聴き、1989年にストーン・ローゼスが登場した頃からリアルタイムの洋楽ロックにハマり、英国インディ系や米国オルタナ系を聴き漁ってきたが、このアルバムを聴いて、もうそれも終わりかなと思った。もうこれ以上の作品はきっと出てこないと思ったからだ。

そう思うと、本当に新しいCDを買う気がしなくなり、そろそろ潮時だと思い、これからの人生のことなども考え始め、わたしは転職し、新しい仕事に全身全霊で取り組むことにして、ロックを追いかけることはもうやめることにしたのだった。

【収録曲】

 1 ハロー
 2 ロール・ウィズ・イット(全英2位)
 3 ワンダーウォール(全英2位、全米8位)
 4 ドント・ルック・バック・イン・アンガー(全英1位)
 5 ヘイ・ナウ!
 6 アンタイトルド
 7 サム・マイト・セイ(全英1位)
 8 キャスト・ノー・シャドウ
 9 シーズ・エレクトリック
10 モーニング・グローリー
11 アンタイトルド
12 シャンペン・スーパーノヴァ

90年代ロックが競い合った轟音ギターのラウドなサウンドもここに極まり、80年代の英インディ・ロックや70年代のパンク・ロックの精神が聴こえ、60年代のビートルズやブリティッシュ・ビートのメロディが聴こえる、さながら、英国ロックの集大成のようなアルバムである。

全米8位とアメリカでも大ヒットした「ワンダーウォール」はオアシスの代表曲となり、しかしそれに勝るとも劣らない感動的な「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」は甲乙つけ難い超名曲だ。

2018年のリアム・ギャラガーのライヴで開始2曲目に「モーニング・グローリー」を聴いた時は思わず涙がうるんだし、「サム・マイト・セイ」も特に好きな、シビれる名曲だ。もちろん「シャンペン・スーパーノヴァ」も素晴らしい。シングル・カットはされなかったが「キャスト・ノー・シャドウ」も名曲だし、名曲群の影に隠れがちだが「ヘイ・ナウ!」だってなかなかの佳曲だ。

とにかく名曲揃いのアルバムだ。「アンタイトル」と題された短いインストを除いて全10曲の全てがシングル・カットできそうなクオリティである。

まさに、90年代英国ロックの金字塔だ。

↓ 先行シングルとして95年4月にリリースされた「サム・マイト・セイ」。全英1位の大ヒットとなった。

↓ 兄弟喧嘩の末、ノエルがヴォーカルを勝ち取った「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」は、ポール・マッカートニーも絶賛した。全英1位となり、バンドの代表曲となった。

↓ 圧巻のタイトル曲「モーニング・グローリー」。しかし演奏してるだけで充分絵になるバンドなのに、なんでこうもMVに変な演出入れたがるんだろう。

↓ 全英2位、全米8位と世界的ヒットとなったバンドの代表曲「ワンダーウォール」。

(Goro)

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