スレイド/カモン!!(1973)

Sladest (Expanded)

【グラム・ロックの快楽】
Slade – Cum On Feel The Noize

このブログのヘッダー、タイトル下に〈メジャーからマイナーまで、ロッククラシックの名曲や名盤をお薦めしたりしなかったりするブログです。〉と書いてあるのだけど、実際にはお薦めしてばっかりなので、たまにはお薦めしない曲も紹介してみよう。

お薦めしないなら書くなよ、と言われそうだけれども、今週はグラム・ロック週間と決めてるので、グラム・ロックの代表格であるスレイドは取り上げざるを得ないのである。

スレイドは1972~74年ぐらいまでのグラム・ロック・ブームの頃にヒット曲を連発した大人気バンドだった。

グラム・ロックと言われるとなにか中性的でカッコいい、あるいは美しく妖艶なものを期待してしまうが、その見た目にはかなり戸惑いを隠せない。そして一聴して、昔のお笑い芸人のツッコミみたいな甲高い耳障りなヴォーカルにもげんなりする。

そのうえ曲も中身が空っぽの単純なものだ。
運良くあの時代だったからこそ売れた、まさに時代の徒花だけれども、しかし最近このブログでは「ロックがチャラくて徒花でなにが悪い!」とたびたび書いているので、徒花となればやはり紹介しないわけにもいかない。このブログ、徒花の味方です。

そもそもロックなんてシチュエーションによってハマったりするもので、もしも水着の女の子たちとナイトプールでシャンパンでも飲みながらこの曲が始まったら、わたしはひとりで盛り上がってタコ踊りでも始めるだろうなとは思う。シチュエーションは大事だ。

この曲はいろいろなアーティストがカバーしているが、80年代L.A.ライト・メタルの雄、クワイエット・ライオットなんかはやっぱりうまくハマってるな、と思う。

オアシスもなぜかこれをカバーしてるけれども、彼らにはこの曲はハマっていないように感じる。彼らの良さが全然出ていない。
でも観客は大盛り上がりだ。イギリスでは人気のある曲なんだなと思う。

↓ クワイエット・ライオットのカバー。

↓ オアシスのカバー。