眠れない夜/泉谷しげる(1974)

黄金狂時代

ニッポンの名曲 #40
作詞・作曲:泉谷しげる

1970年代初頭の日本のフォーク・ブームの立役者のひとり・泉谷しげるは、しかし一足早くフォークからロックへと転向した。

泉谷の4枚目のアルバム『黄金狂時代』はその転換点となったアルバムだ。まだフォーク調の曲が半分以上を占めてはいるものの、オープニングを飾る「眠れない夜」、そして「火の鳥」「Dのロック」「摩天楼」は、すでにフォーク・ロックを超えた、荒っぽくて攻撃的な泉谷流ロックになっている。

中でも、都会に圧し潰され精神を蝕まれていく孤独な若者の苦悩を描いた歌詞も素晴らしい「眠れない夜」は、アレンジもカッコ良く、完成度が高い。日本のロック史におけるエポック・メイキングな名曲だ。わたしは甲斐バンドや宇崎竜童あたりも泉谷の影響を受けているように思える。
サポートバンドの「イエロー」は元々、ジョー山中と組んでいたジョニー吉長を中心としたバンドである。この曲がちゃんとロックとして完成した楽曲になっているのは、もちろん彼らの貢献によるところが大きい。

記事を書いた人(Goro)

愛知県在住。中学卒業後、無知蒙昧のまま社会にさ迷い出て、底辺職を転々した後、地元の映画館に拾われる。映画館に10年勤めた後、レンタルビデオチェーンのバイヤーを20年勤め、現在は再び底辺職で肉体労働の日々に返り咲く。心に平安が訪れている。生活に不満はなし。音楽にはいろいろと救われている。「映画は映画館で観なきゃダメ派」ではない。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする